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Division R -車とギターと漫画・アニメ-
by にっしー
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スケッチブック~full color's~
ということで、さっそく昨日のネタばらしです(笑)
http://www.tv-tokyo.co.jp/anime/sketch-full/

TV東京系でやっている(今日が最終回なので「やっていた」になりつつある)深夜アニメで、なーーーーーーんにもない日常を描いた物語。日常を描いた物語ってのは漫画でもアニメでもしばしばあるんですが、これはホントにただの日常だけで、何にも起きないんですよね。学園モノのくせして恋愛の「れ」の字も出てこないし、かといってギャグ漫画でもない感じ。。。

最初は何を伝えたいのか良く分からないままなんとなしに見ていたのですが、見ているうちに何故か雰囲気にはまって毎週見るようになりました(笑) で、最終回を迎えつつある最近になってようやく分かったんです、ああそうか、これはある種の理想郷を描いているのかと。

理想郷と言っても、山奥の秘境や異次元の扉の向こうにある世界ではなくて普段暮らす日常があるべき理想。そして特別な世界じゃないからこそ本当の理想郷なのかなあと。

このお話の最大の特徴は(何度も繰り返しますが(笑))何も起きない事。事件も一切起きないし、悪人もライバルもトラブルメーカー(ストーリーメーカー)すら居ない。特徴あるキャラクターはそれぞれ居ますが、だからといってそれがストーリーメイクに繋がるわけではない・・・まさに高橋留美子方式の対極です。

そんな世界は退屈だろうと思いがちですが、考えてみれば我々の送ってきた学園生活だって別に一対多数のラブコメ生活があったわけでも闇の学園支配者との戦いがあったわけでもなくて(・・・人知れず魔の侵略者を倒した事がある、という方の反論はコメント欄で受け付けます)、ちょっとした「良いアクシデント」と「悪いアクシデント」がそれなりにあって、トータルで相殺して「ふつー」ってのが大抵でしょうが、とりわけ退屈極まるってもんでもなかったと思いますし、ただの人間には興味がない!と言ってみたところで現実には宇宙人も未来人も超能力者も居ないわけです。

で、結局「ふつー」の範囲内で暮らして行くしか無いわけですが、実際の生活では「ふつー」といえどもちょっとした「アクシデント」で上下に振れる度に、社会的な耐性というか「不純」なものを少しずつ身にまとうようになって(例えば「他人を疑う」とか「我を通す」とかいったものです。だから社会に出て行けるようになるんでしょうが)いるものでして、そうした余計なものがなかったら、もっと望ましい世界なり自分なりになったのかもなあって事に、「アクシデント」そのものを一切排除した物語世界と比べることで改めて気付かされるわけです。

と同時に、描かれた物語の中には理想的な世界がほんわりと浮かび上がる。こういう日常を望んいた(断片的にはあったかもしれないけど)と思い返しつつも、でもよく考えたら現実には手にする事の出来ない(出来てたら社会不適格者になってるでしょう(^^;)ような世界。

なのでこれを見ると、ほのぼのした安心感と、一方でどこか切なさを感じるんですよね。

まあ、大した切なさじゃないですが(笑)
しかも実際はそこまで考えて描かれてるわけじゃないと思いますし(爆)

てなわけで、本当は休みに出かけるなら近所の海じゃなくて九州へ行ってみたい。もしかしたらスケッチブック片手に福岡県太宰府市に行けば理想郷に出会えるのかもしれない(笑)(そう思わせる理由の一つは自分のルーツが福岡にあるからなんだろうなあ)

でも実際にそれやるとあまりにそのまんまで恥ずかしいからしません(^^;
(と、こっち方面の話も書いてみるテスト)

by nissii_z27ag | 2007-12-24 20:51 | 漫画・アニメ
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